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風邪に大椎

風邪に大椎

こんにちは!
伊勢を愛する心は誰にも負けないでおなじみの「もも鍼灸院」です。


冬至も過ぎてかなり冷え込みがきつくなってきましたね。
色んな所で大雪になっているとかいうニュースもネットでちらちら目につきます。
(うちはテレビ見ない家庭なので、ほぼ世の中に取り残されております)
こんな季節ですから、うっかりすると風邪もひきやすいですよね。

風邪は万病の元なんて昔からよく言われますが、これは東洋医学でおなじみの
『黄帝内経素問』という古い中国の医書からの
『風邪は百病の初め』
『風邪は百病の長』
というのが出展とされているようです。


東洋医学では、病気になる原因として、内因、外因、不内外因というのがありまして
外因の一つに風邪(ふうじゃ)があります。


何といってもこの本が書かれたのが、前漢時代(紀元前206年~紀元8年)以前の事なんで
当時は細菌やウイルスなんて目に見えないものは認識できません。
なので、風に当たる事で、いろんな病気になっちゃう!と思われていたんですね。


風邪という病気は、風のごとく速く、風のごとく遠方まで広がっていくことからカゼ
という説もあるようですが。
昔は脳卒中なんかも風が原因と思われていたようで、中風という病名があてられていました。
(中という漢字は「あたる」という意味があります)


さて、漢方医学では、病は陽から陰へと進んで行くとされています。また、表から裏へ進んでいきます。
陽は身体の部位で言えば、背中側になります。(四つん這いになって日が当たる部分が陽です)


また、上の方が陽、下は陰になります。
なので、風邪のひき始めは背中やうなじの辺りがゾクゾクしてきたりするんですね。
この位置に病邪がいる時に撃退してやれば、軽くそして早く治りますね。


そこで、おすすめなのが『大椎』です。
大椎は頚椎7番と胸椎1番の間にあります。
頚椎の7番の見つけ方なんですが、まず首を前に倒します。
そうすると、首の後ろで背骨がポッコリと盛り上がりますよね。


一番大きく盛り上がってるのが頚椎7番なんですが、時たま胸椎の方が
盛り上がる人がいます。
なので、首を左右に振ってみてください。回すのではなく、傾けるのです。
頚椎は動きますが、胸椎は動きません。
それで見分けがつきますね。


ツボが分かったらお灸をしていきます。もぐさをひねれる人なら、半米粒大で20~30壮
そうすると、背中が暖かくなってきて、お灸をすえているうちに鼻水も止まり、鼻が通ってきます。
喉が痛い人も、痛みが楽になってきます。そうしたらしめたものです。


後はゆっくりと寝ましょう。


もぐさをひねれないという人は、市販の台座灸でもよいですが、台座灸を使う場合は
火傷に注意しましょう。あれは熱が持続する時間が長いので、熱さを我慢していると
火傷してしまいます。なので、熱くなったらとってしまうか、別のツボに移すと良いでしょう。


また、お灸はできないという方は、ドライヤーや湯たんぽなどで、ツボ周囲を温めてあげるだけでも
効果はあります。

今はカゼをひいただけでも、もしかして?!と騒ぎになってしまう時代なので
風邪のひき始めかなあと思ったら、セルフケアをしてささっと治してしまいましょう。
勿論普段の食事や睡眠も大事です。


それでは、体調に気を付けて、さわやかに新年を迎えましょう!!

はりじろう
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